札幌から戻って3日後の水曜日、今度は甲府に行きました。
きっかけはダンナがどこかで拾ってきた英語無料誌”Japan Inc”。山梨のワイナリーの特集があって、その中でサントリーの登美の丘ワイナリーが紹介されていました。ワイナリーには付属のレストランがあって、ここからの景観が素晴らしいとのこと。これを見たダンナが「ここに行きたい」と言うので、中央本線で日帰りでもできる距離だし、前夜に行って1泊すればついでに周辺の観光もできるよね、ということで承認。しかし「10月は特別講義があって準備が大変だし、11月も学会が2つあるので、忙しくなる前になるべく早くに行きたい」というダンナの要望を考慮したところ、札幌から戻った直後の10月第1週平日しかダメ、ということに。というわけで、10月1日水曜日の講義の後、夜の電車で新宿から甲府に向かいました。
甲府では足の便重視で温泉はあきらめ、駅前の安いビジネスホテルへ。近くのセブンイレブンで朝食を仕入れ、さっさと寝て翌日に備えました。翌朝起きてカーテンを開けると、周囲はぐるっと山並みが続いています。着いた時は暗かったので気がつかなかったけれど、山梨に来たんだなーとやっと実感。快晴の上天気です。
せっかくここまで来たんだからどうせならちょっと景勝地も行きたいよね、ということで、木曜日の旅程は昇仙峡と登美の丘ワイナリーの2本立て。「ワイナリーを先にして付属レストランで昼食を取ってから昇仙峡に行こう」という私の提案は「朝っぱらからワインの試飲は気分が乗らない」というダンナに却下され、まずは昇仙峡に向かうバスに乗り込みました。今回の参考書はこちら。
成美堂出版 「こんな所を歩いてみたい 関東周辺 紅葉の散歩道 ’08~’09」
バスで昇仙峡の上流の仙娥滝の近くまで上がることもできるのですが、今回は参考書の散歩コースに従って、下流の天神森バス停で降りて、渓谷沿いに登っていくことに。後で上流で会った人たちに「えー下から登ってきたの?大変だったでしょ」と何度も言われたのですが、舗装も整っているし、坂もそれほどきつくない気持ちの良い散歩道でした。おまけに下流は他にほとんど人の姿なし。トテ馬車で登る人が数人いた他は、他に歩いている人とはほとんど会いませんでした。すいてる平日に来てよかったねとふたりで言いながらのんびり散歩。奇岩で有名な昇仙峡には名前のついている岩がけっこうあり、看板が立っていて名前を教えてくれるのですが、いまいちピンとこないのも多く、ただ「すごい岩だねー」と眺めるのがいいような。
途中の「愛の架け橋」をチェックした後(まだまだ新婚気分が抜けないもんで(笑))、そばの茶店で昼食休憩。岩魚に五平餅にほうとうにぶどう果汁(赤・白あり)という思いっきり観光客なメニューを頼みましたが、これがけっこうおいしくて当たりでした。お店の人が「外人さんの口には合わないんじゃないか」と心配していたほうとうもぺろりと平らげ、散歩を再開。ちょうど散歩ルートの中間地点のあたりから、道は川沿いから離れていきます。これでいいのかなあと若干心配しつつもそのまま川の水音だけを聞きながら歩き続けると、道がカーブしてまた川沿いに戻ってきました。このあたりから急にお店が増え、観光客の数も一気に増えます。どうやら「平日はすいてる」は誤解で、単に上流まで直接行ってしまう人が多いというだけだったよう。「石門」という巨大な岩石の下をくぐって通り抜けると、いよいよ仙娥滝が見えてきます。このあたりは道幅も狭くて人が行列状態。滝を見るのも順番待ち。落差30mの滝は、虹がかかっていてきれいでした。滝の横を迂回するように上がっていく階段を登り、滝上バス停のエリアに来ると、ここはもうりっぱな観光地。お土産屋や飲食店が沿道にずらりと並び、駐車場には観光バスがぎっしりで下流とは別世界。下からのんびり登ってきたのは正解でした。
見学の予約時間を考えるとそろそろワイナリーに向かわないとと思いつつも、どうせここまで来たんだからということでちょっと寄り道して昇仙峡ロープウェーに乗ってみました。終点のパノラマ台からは真正面に富士山が望めます。朝よりは雲が出てきていて富士山の裾のあたりにも雲がたなびいていますが、それもなかなかいい感じ。わーい富士山だ富士山だとはしゃいでいたら、あやうく下りのロープウェーを逃すところでした。
さて、ここからが問題。昇仙峡と登美の丘ワイナリーの間は地図上で見るとそんなに距離があるわけではないのですが、間に山が挟まっていて直接結ぶルートがありません。さらに、昇仙峡滝上からバスに乗って甲府に戻っても、甲府から登美の丘ワイナリーに行くバスがあるわけではなく、途中までバスで行ってかなり歩くか、駅からタクシーで行くことになり、タクシー代も3000円くらいかかるとのこと。いずれにしても見学の時間に間に合わないなあと思いつつバス停で待っていたら、折りよくタクシーが来ました。5000円くらいで行けるよとの話なので、それじゃあということで直接タクシーで行くことにし、無事見学ツアーに加わることができました。それにしても、試飲が楽しみなワイナリーの見学なのに交通の便が悪いというのはけっこう問題があるような・・・。ほとんどのお客さんは車で来ていたようで、ドライバーにはバッジが渡され、当然試飲はできません。シャトルバスとかないんですか?と聞いてみましたが、毎年11月の新酒まつりの開催日だけ送迎バスを出すとのつれない返事でした。
タクシーの運転手さんには待ってもらって、見学ツアーに参加。ウィスキー蒸留所は何度も見ている私たちも、実はワイン醸造所の見学は初めてです。ウィスキーは一年中作れますが、ワインの場合はぶどうの収穫期に限られる、という点に初めて思い当たりましたが、今回来たのはちょうどぶどうの収穫が始まった時期なので、実際に醸造タンクでぶつぶつと発酵中しているワインを見ることができました。登美の丘ワイナリーでは醸造所と試飲・飲食エリアが別になっていて、車でぶどう棚の間を通る道を上がって試飲エリアに行くようになっています。車で来ているなら自分の車で上がり、ない人は送迎車を利用との事。私たちは待ってもらっていたタクシーでノーチャージで連れて行ってもらいました(行きも途中でメーターを止めてくれたし、親切な運転手さんだったなー)。試飲では白、ロゼ、赤の3種類が無料提供されましたが、いずめも軽めな口当たり。どうせだからと、有料ワインの試飲もしてみました。こちらはもっとしっかりした味で、なかなかいけました。日本のワインもずいぶんおいしくなってきましたね。20年前とはえらい違いです。ダンナの雑誌で紹介されていた眺めのいいレストランは昼食と喫茶のみで、私たちがたどり着いた頃にはもう閉まっていたので残念ながら食事はできませんでしたが、その前のテラスからは富士山が見え(パノラマ台から見たときよりさらに雲が出ていたけど)、聞いた通りのすばらしい眺望でした。
眺めを堪能した後はまだ開いていた付属ベーカリーで自家製パンセットをおやつ用に買い込み、タクシーで甲府駅へ。ロッカーに置いていた荷物を回収して特急あずさで新宿に戻り、駅の近くで餃子を食べてから帰宅しました。
昇仙峡はもみじが多く、紅葉の時期にもぜひまた行きたいと思いました。今回は1泊したけれど、日帰りでも充分行ける距離。あるいは、近くの温泉に泊まってのんびりというのも楽しそうです。